雪と墨

このブログでは読んで面白かったマンガ、小説、ゲームを記録していきます。

 

”ネガティブな事は書かない”

”なるべくネタバレをしない”

 

というルールで書こうと思います。

 

 

『雪と墨』/  Marita

 

 

” 人生“3回目”、俺は「初めて」36歳になった――。

会社員の常磐(トキワ)は、いとこの浅葱(アサギ)と一緒に暮らしている。

なんでもない日々を過ごすふたりだったが、常磐の誕生日の夜、酔った勢いでお互いに秘密を告白し合って...?

「実は過去生全ての記憶がある」

「実はタイムトラベラーなんです!」

転生者×タイムトラベラーが織りなす、人生と時をかけたサイエンスファンタジー

byGooglebook

 

まるで 雪と墨 のように、正反対の2人の壮大な魂の物語。

 

まず絵がとても綺麗で、爽やかな、暖かな雰囲気から、読み出しは『あぁ、ほんわかBLものかな?』と思っていたらとんでもない。

 

いきなり2人の衝撃の告白から物語は始まります。

 

ちなみにBL要素は無い(薄い?)です。

 

世界観も素敵で、道行く人に頻繁に話しかけられてしまう人の代わりをするお仕事の会社があったり、この世界とは違う世界線のような、そうでないような、ふんわりとした世界がとても良く物語を引き立てます。

 

真綿の雪のような、ふわふわきらきらした幸せな日々。

 

そこにじわりじわりと墨をたらしていくように、ハラハラドキドキする展開が待っています。

 

雪はいつか溶けてしまう。

 

でもだからこそ美しく、とても愛おしい。

 

今側に居てくれる人達を大切に、感謝して向き合おうと思えました。

 

個人的に、最後はご想像にお任せします~系があまり得意でなく…その点こちらは素晴らしい!

 

こんなに最後まで丁寧に描いて下さってありがとうございます…!という気持ちになれます。

 

ぜひ、特に最終巻は紙の単行本で読んで頂きたい。

 

 

 

 

千年万年りんごの子

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”ネガティブな事は書かない”

”なるべくネタバレをしない”

 

というルールで書こうと思います。

 

 

『千年万年りんごの子』/ 田中 相

”親を知らない夫。りんごと育った妻。夫婦は、りんごの村の禁忌を破った。

――雪深いりんごの国に婿入りした雪之丞(ゆきのじょう)。

昭和の激動から離れ、北の家族と静かに巡る四季は親を知らない彼の中になにかを降り積もらせてゆく。

それは冬、妻の朝日(あさひ)が寝込んだ日。雪之丞の行動が、りんごの村に衝撃を与えた。りんごの時間が動き出す、田中相 初連載作!”by Googlebook

 

 

この本が届いた日は例年希に見るどか雪が降り、とても寒い日でした。

 

そんな寒い日が日常の青森の農村のお話。

 

でこぼこ農家夫婦の奮闘記のような始まりから、ある場面から物語は一変。

 

一気に怒涛の物語へ引き込まれます。

 

日本伝承ファンタジーというか…

 

農村因習ホラーとでもいうか…

 

とにかく農村のしきたりや息苦しさがとてもリアル。

 

なんとかしようと奮闘する主人公に感情移入しっぱなしです。

 

そして果実農家さんの苦労もよくわかり、とてもりんごが食べたくなります。笑

 

人生で一番とオススメされて読んだ本ですが、確かにとても考えさせられる内容でした。

 

夫婦とは、家族とは、血の、地の、つながりとは何か。

 

人は1人でも生きていけるけど、1人で生まれてきたわけじゃない。

 

個人的に最後のエピローグがボロ泣きでした。

 

できれば冬の寒い日、雪を見ながらぜひ読んでみてください。

 

 

 

 

 

スピリットサークル

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”ネガティブな事は書かない”
”なるべくネタバレをしない”

というルールで書こうと思います。


スピリットサークル』/ 水上悟志

”中学2年生の桶屋 風太のクラスに転入生がやってきた。
霊が視える風太は、転入生・石神 鉱子にイーストという背後霊が憑いていることに気づく。
風太イーストに話しかけないようにしていたが、その日の放課後、鉱子と別れる際にイーストに話しかけられ、つい返事をしてしまう。
風太イーストが視えていることに気づいた鉱子はそれまでと態度を一変、スピリットサークル風太を殴りつけ、風太に過去生を見せる。”byWikipedia


輪廻転生ファンタジー

久々に続きが気になって一気読みしてしまいました。

今まで色んな輪廻転生モノを読みましたが、一番理論的に ”なるほど” と思わせてくれます。

“別れは悲しい事ではないんだよ”

辛いこと、悲しいこと、嬉しいこと、楽しいこと。全てに意味があり、無駄ではないんだなぁと。

説教臭くなく、たんたんと伝えてくれたように思いました。

読みす進めていくと、本当に世界、宇宙の真理に自分も近づいていくような、少しの背徳感とそれを上回るドキドキ感。

もう少し若い時に読んでいたら人生少し変わったかな…

いや、これもきっと今読むことに意味があるのだろう。

少しダークな面もありますので、体力がある時にオススメします。