千年万年りんごの子

このブログでは読んで面白かったマンガ、小説、ゲームを記録していきます。

 

”ネガティブな事は書かない”

”なるべくネタバレをしない”

 

というルールで書こうと思います。

 

 

『千年万年りんごの子』/ 田中 相

”親を知らない夫。りんごと育った妻。夫婦は、りんごの村の禁忌を破った。

――雪深いりんごの国に婿入りした雪之丞(ゆきのじょう)。

昭和の激動から離れ、北の家族と静かに巡る四季は親を知らない彼の中になにかを降り積もらせてゆく。

それは冬、妻の朝日(あさひ)が寝込んだ日。雪之丞の行動が、りんごの村に衝撃を与えた。りんごの時間が動き出す、田中相 初連載作!”by Googlebook

 

 

この本が届いた日は例年希に見るどか雪が降り、とても寒い日でした。

 

そんな寒い日が日常の青森の農村のお話。

 

でこぼこ農家夫婦の奮闘記のような始まりから、ある場面から物語は一変。

 

一気に怒涛の物語へ引き込まれます。

 

日本伝承ファンタジーというか…

 

農村因習ホラーとでもいうか…

 

とにかく農村のしきたりや息苦しさがとてもリアル。

 

なんとかしようと奮闘する主人公に感情移入しっぱなしです。

 

そして果実農家さんの苦労もよくわかり、とてもりんごが食べたくなります。笑

 

人生で一番とオススメされて読んだ本ですが、確かにとても考えさせられる内容でした。

 

夫婦とは、家族とは、血の、地の、つながりとは何か。

 

人は1人でも生きていけるけど、1人で生まれてきたわけじゃない。

 

個人的に最後のエピローグがボロ泣きでした。

 

できれば冬の寒い日、雪を見ながらぜひ読んでみてください。